【理学療法士が解説】それ、インナーマッスルの衰えかも?

「最近お腹だけポッコリ出る」「姿勢が悪くて疲れやすい」
そんな悩み、実はインナーマッスルの低下が原因かもしれません。

そしてこれは、見た目だけの問題ではありません。
腰や膝など関節の痛み※1、日常動作のしんどさ、運動効果の低下——こうした悩みの多くは、「体の奥の筋肉=インナーマッスル」がうまく働かなくなっているサインです。

本記事では、「インナーマッスルとは何か?」をわかりやすく解説し、効果的なスタジオの活用法までご紹介します。

目次

インナーマッスルとは?|その役割と衰えるメカニズムをやさしく解説

「インナーマッスル」とは、身体の深層部に位置し、関節や体幹の安定性を保つために働く筋肉群の総称です。たとえば、腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋などがその代表です。これらの筋肉は、いわゆる「アウターマッスル」(腹直筋、大腿四頭筋など)とは異なり、大きな力を発揮するというよりは、「姿勢を保つ」「動作中に関節を安定させる」「身体の中心を支える」ことを得意としています。

とくに腹横筋は、お腹の一番深いところにあり、ベルトのようにお腹を包み込んで内臓や腰部を支える重要な筋肉。これがしっかり働くことで、腰痛の予防や体幹の安定につながると、近年の研究でも繰り返し報告されています※1※2

インナーマッスルの主な役割

1. 体幹の安定化

インナーマッスルは、脊柱(背骨)や骨盤を安定させる「コア」の中核です。

体をひねる、持ち上げる、バランスを取るといった動作の土台として働く
関節にかかる負担を軽減し、ケガの予防にも貢献する

などの機能によって体感をどっしりと安定させます。

2. 内臓や姿勢のサポート

横隔膜や骨盤底筋と連動することで、呼吸や排泄、内臓の位置維持、さらには姿勢保持にも影響を与えます。最近の研究では、「腹圧」という内臓を支える圧力がインナーマッスルでコントロールされていることも注目されています※3

3. 力の伝達装置

スポーツや日常生活の動きでは、四肢に力を伝える“中継基地”のような役割も果たします。コアが安定していないと、パンチやキック、ジャンプなどのパフォーマンスが発揮できませんし、すぐに疲れやすくなってしまいます※5

インナーマッスルが衰えるメカニズムとは?

1. 加齢とともに活動が低下する

加齢に伴って筋肉量が減少する「サルコペニア」はアウターマッスルだけでなく、インナーマッスルにも影響を与えます。特に腹横筋や多裂筋は、普段の生活で意識しづらいため、使わないまま弱くなってしまうのです。

2. 座りっぱなし・運動不足

デスクワークや在宅勤務による長時間の座位姿勢は、インナーマッスルの活動をほぼ停止させます。腹横筋は立位や歩行中に自然と働く一方、椅子に座っている時間が長い人では、その機能が著しく低下しやすいのです※5

3. 腹筋運動の誤解

「腹筋を鍛えているから大丈夫!」と思っていても、一般的な上体起こしは主に腹直筋への刺激。インナーではなくアウターばかりが強化されてしまい、アンバランスが生まれる可能性があります。

「それ、インナーマッスルが原因かも?」
衰えが引き起こす3大リスクとチェックサイン

インナーマッスルがうまく機能しないと、以下のような影響が出やすくなります。

腰痛や肩こりなどの慢性痛
姿勢の崩れ(反り腰・猫背)
疲れやすさ、転倒リスクの上昇
パフォーマンスの低下(運動時)

特に「腹横筋の厚みが薄い人ほど腰痛がある」というデータも存在します※1
つまり、日常的に痛みや不調を抱えている人ほど、インナーマッスルの機能低下を疑うべきです。

リハビリ・整体現場でも実感する「インナーマッスルの重要性」

私自身、整体院や病院でリハビリに関わる中で、インナーマッスルの機能低下が腰痛・股関節痛・膝痛などの原因になっている方を数多く見てきました。

こうした方の多くに共通するのは、身体の特定部位に「張り」や「硬さ」を強く感じていることです。たとえば太もも前面や背中の筋肉ばかりを使ってしまい、本来サポートするべき深部の筋肉が使えていないケースが非常に多いのです。

インナーマッスルの使い方を練習し、徐々に正しく機能させていくと…

  • 姿勢が自然に整った
  • 歩行や階段昇降がラクになった
  • 筋トレの効果が飛躍的に上がった
  • 運動中のケガが減った

など、日常生活のクオリティが劇的に向上する方が多いです。

さらに、インナーマッスルが使えるようになることで関節を安定させ、フォームのブレを抑えられるため、「狙った筋肉に効かせる」トレーニングができるようになります。これにより筋トレ効率も高まり、自己肯定感も自然に高まっていくのです。

当てはまったら要注意!?インナーマッスルのセルフチェック方法

そんな現代人が弱りやすいインナーマッスルですが、自分でもできる簡単チェック方法を1つ紹介します。※6

ASLR(Active Straight Leg Raise)法

項目詳細
姿勢膝を伸ばした状態で仰向けに寝る
動作膝を伸ばしたまま、片足を床から約10cm持ち上げる。
確認点 動作の難しさと、骨盤周りの不安定感や過剰な力みをチェックします。

脚を上げたときに以下のような感覚があった場合、インナーマッスルが弱体化している可能性が高いです。

  1. 腰やお尻のあたりがグラグラする
  2. 脚を上げる動作以上に、骨盤や腹筋周りに強い力みを感じる

これは、身体を支える「天然のコルセット」とも呼ばれるインナーマッスルが、手足の動きをカバーできていないため発生します。

自己流は危険! インナーマッスルを活性化させる「動かし方」と専門スタジオの必要性

インナーマッスルは、ただ筋トレで「鍛える」だけでは活性化しにくく、“意識して正しく動かす”ことが必要です。
24時間ジムにあるマシントレーニングなどではなかなか鍛えることは難しいでしょう。

多くの方は、腹横筋を鍛えているつもりが外側の腹直筋ばかりに力が入り、結果的にインナーマッスルにアプローチできていないことも少なくありません。

これは理学療法の現場でも頻繁に見られるケースです。自己流での鍛え方では逆に不調を悪化させてしまうこともあるため、専門的な指導のもとで行うレッスンが非常に有効です。

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まとめ

インナーマッスルとは、姿勢や動作の質を左右する「見えない筋肉」
うまく使えないままでいると、腰痛や膝痛、スタイル崩れの原因に
正しい知識とサポートがあれば、日常動作も筋トレも変わってくる

まずは体験レッスンで、あなたの姿勢やインナーマッスルが上手く使えているかの状態をチェックしてみませんか?

参考文献
※1.池田 俊史, 吉川 優樹. 腰痛患者のドローイン動作における腹横筋と内腹斜筋の筋厚変化率. 理学療法ジャーナル. 2023;57(1):103‑107. DOI:10.11477/mf.1551202926.
※2.Akuthota V, Nadler SF. Core strengthening. Arch Phys Med Rehabil. 2004;85(3 Suppl 1):S86-92.
※3.Hodges PW, Richardson CA. Contraction of the abdominal muscles associated with movement of the lower limb. Phys Ther. 1997;77(2):132-142.
※4.ilfies SP, Ebaugh D, Pontillo M, Butowicz CM. Critical review of the literature on core stability in athletic performance and injury prevention. Curr Sports Med Rep. 2005;4(6):331-336.
※5.Endleman I, Critchley DJ. Transversus abdominis and obliquus internus activity during Pilates exercises: Measurement with ultrasound scanning. Arch Phys Med Rehabil. 2008;89(11):2205-2212.

※6Mens JMA, Vleeming A, Snijders CJ, Koes BW, Stam HJ. Reliability and validity of the active straight leg raise test in posterior pelvic pain since pregnancy. Spine (Phila Pa 1976). 2001;26(10):1167–1171.

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